年末年始特有のマナーやルール

人の死は、時期や季節を選ばず訪れます。
そのため、本人には決してそのようなつもりはなくとも、突然の様態の変化や不幸な事故により、年末年始の時期に亡くなってしまうという残念なケースもよくあります。
通常であればそれなりに心の準備もできているお葬式も、年末年始の時期になると通常とは違ったマナーやルールを守らなくてはならないということもあります。
もし年末年始の期間中に身近な人を亡くしてしまったら、きちんと節度を守り、相手のお宅のお祝いの空気を必要以上に害さないように気を遣って連絡などをしていくことにしましょう。
身近な人の中にもし重病人を抱えているなら、先に自分自身の心構えをしっかりともち、いざというときに慌てずに気持ちの準備をしておくことが大切です。

火葬場や葬儀場の混雑

年末年始の時期の葬儀で注意が必要なのが、火葬場や葬儀場が一定期間休みになることによる営業開始日の混雑です。
葬儀社によっては営業休業中に葬儀が決まった人のご遺体を安置するための霊安室を準備してくれることもありますが、その会社のキャパシティーを超えて予約が入ってしまうこともないわけではないので、依頼前に状況などをしっかり確認しておく必要があります。
また、そのような混雑期間中の葬儀の場合通常よりも料金が割高となってしまうこともあるので、きちんと事前に見積をとっておくようにした方がよいかもしれません。
冬の期間中であれば夏場のように腐敗などが起こることはありませんが、もし霊安室に空きがなく暖房の影響のある部屋への安置となる可能性もあるので、安置場所の確保は最優先事項と言えます。

葬儀が開かれない時期

では、実際の葬儀についてですが、これは慣例的に12月30日~1月の中旬くらいまでは葬儀は開かれないことが慣例となっています。
慣例的に葬儀が開かれないこともあり、葬儀場となるセレモニーホールなども休みとなっているので、本人や家族が希望をしてもできないということがほとんどです。
そのため、もし葬儀の連絡をする場合もよほど親しい人を除けば参列のお知らせは祝賀ムードが一旦収まる1月中ごろになってから行う方がマナー的によいでしょう。
年賀状については、出してから訃報を受けたという場合も失礼ということにはなりません。
ただ、実際に報告を受けた場合には、その旨をきちんとお詫びするような一言を添えるようにするのがよいです。
正式には、1月7日以降に寒中見舞いとしてお悔やみのはがきを改めて出すようになっています。