成人式のマナーと問題点

成人式とは

成人式は二十歳になった若者が主人公となる通過儀礼で、多くの地方自治体では成人の日をお祝いする式典が行われます。
この成人式は戦後の埼玉県蕨市で行われた小規模な激励式がきっかけとなっていますが、今は日本全国津々浦々で行われるようになっています。
その目的は、「これから社会に出て行く若者を激励し、社会の一員として認め、自覚を持たせる」ということにあります。
戦後の混乱期から高度経済成長期を迎えた日本では、成人式は特に重要な式典と見られており、若者も厳粛な面持ちで式に参加していたものです。
しかし、近年は若者のモラルの低下が激しく、成人式で問題を起こすなどのニュースが報じられるようになっています。
現在の成人式ではどんな様子が見られるのか、なぜそうなったのかを解説しましょう。

成人式でのトラブル

自治体単位で行われる成人式でトラブルが生じているというニュースを目にするようになったのはここ20年くらいではないでしょうか。
ちょうどバブル経済が終焉を向かえ、将来に対して希望を持ちにくくなってきた世相の中で、若者のモラル低下がいっそう激しくなったと考えられます。
例えば、若者が成人式の会場で飲酒して暴れるといった風景はどこの成人式でも見られるようになって来ています。
アルコールを一気飲みして倒れたり、式場で酔いつぶれたり、祝辞を述べている市長や来賓に暴言を吐くといった狼藉が数多く見られるようになっているのは残念な事です。
ひどいときには市長に向けてクラッカーを鳴らしたり、模造品の日本刀を持ち込むといった非常識極まりない行為を働く事まであります。
こうしたモラル低下の背景にはさまざまな要因が関係していると思われますが、生活様式が多様化した現在、「成人する」ということに価値や意義を見出せなくなっているという事も挙げられるでしょう。
かつてのように、成人前から仕事をしているのに一人前の大人として見てもらえなくて「何とか一人前として認めてもらいたい」という願いを持つ事が少ないのかもしれません。
しかも経済的にも先行き不透明で、希望や喜びを持つ事ができない現実があります。
自分たちのせいでこうなったわけではないのに、その原因を作った大人たちからは「大人になれ、自覚を持って行動しろ」と言われ、反発したくなるのかもしれませんね。

しかし、どんな理由にしても、自治体をあげて成人式を祝ってくれているわけですので、式典に出席する以上は言葉遣いや振る舞いなど、マナーに注意を払うべきでしょう。
個人的な場で悪ふざけをするのは個人の自由ですが、税金を使って式典を開催してもらっている以上、感謝の気持ちを持つのは大人としてというよりも人間として大切な事ではないでしょうか。

(参考記事)
新成人大暴れ!?の心理