赤ちゃんが誕生して1年の御祝となる初誕生祝いとは

赤ちゃんが健康にしっかりと1年のお誕生を迎えるまで無事に成長できることが少なかった昔、生まれたお子さんが無事に1年生きたこと、成長できたことはとてもおめでたい事でした。

元々日本ではお誕生日を盛大にお祝いするという習慣はなかったとされていますが、1歳のお誕生は古来より、御祝する風習があったのも、生きることが難しかった時代だからこそでしょう。

1歳の誕生日を無事に迎えて、いよいよこれから一人で立って歩くようになっていく祝いとなりますので、一升餅を背負わせるという風習があります。

お誕生にあわせて一升の餅をつくのは、一升が一生につながるとされるからで、一生食べ物に困ることがないようにという願いが込められます。
ついた一升餅を風呂敷に包み背負わせるという風習は、力持ちにひっかけて力餅とします。

餅を背負わせた赤ちゃんは、歩くことができる子でもふらふらと転ぶことが多く、こうして転ばせるようなふりをさせる事には理由があります。
昔、お誕生前に歩き出した子供は将来、家から遠く離れて暮らすようになるという言い伝えがあり、これを嫌い、親元の近くで暮らしてくれるようにとの願いも込められています。

選び取りの儀式を行う地域もある

お誕生餅は1歳お誕生で行う一般的な儀式ですが、このほかにも選び取りという儀式を行うことが多いです。
赤ちゃんを座らせてその前に、様々な物を置いて赤ちゃんに選ばせます。
赤ちゃんが何を選ぶかでその子の性格、将来の職業などを占う儀式です。

一般的にそろばん、筆、お金などを置いて、どれを選ぶかによって占いをしますが、家にあるモノを並べてみて、赤ちゃんがどれを選ぶか、ご家族で楽しく赤ちゃんの将来を考えるといいでしょう。

そろばんをとったら将来会計士?それとも金融関係?筆をとったら学者さんになるかも?お金をとったら生涯お金持ちになるかもしれない!なんて、赤ちゃんの将来をご家族で想像し、健康に大きくしっかりと大人になってほしいと願いを込めます。

初誕生はどんなふうにお祝いする?

初誕生の御祝はご家族によってどんなふうにお祝いするか、それぞれでいいと思います。
両親と祖父母、親戚やお仲人さんを呼んで盛大に行うというご家族もありますし、両家の祖父母と両親でお祝いするということもありますし、一緒に暮らしているご家族だけで行うという場合もあります。

お誕生日のケーキとお祝いの食事だけで行うことでもいいと思いますし、盛大にやりたいという人は赤飯、尾頭付きの鯛などを用意してお祝いしてもいいと思います。
赤ちゃんのお誕生を心からお祝いするという気持ちがあれば、どんなお祝いでも家族にとって大切なお祝いの思い出になります。

御祝のお席に招かれた場合、御祝として現金、もしくは贈り物をもっていきますが、初誕生の御祝には現金よりも記念になる品物を贈る方が多いといいます。