葬儀の準備

親しい親族が亡くなると、残された遺族は葬儀の準備に追われる事になります。
特に初めて近親者が亡くなった場合、何から手をつけていいか分からず右往左往してしまう事も多いものです。
もっとも、その忙しさで悲しみがまぎれるという現実もあるのですが、葬儀の進め方に関してある程度の知識を持っていると慌てないで済みますね。
それでは、葬儀の準備をどのように進めたら良いのかを解説していきましょう。

行政的な手続き

最初に、行政的な手続きが必要になります。
医師に死亡診断書を書いてもらったら、それを役所に届けて火葬許可証を申請する必要があります。
火葬場にこの許可証を提出して初めて火葬が可能になりますので、早めに行政的手続きをする必要があります。
ちなみにこの許可証は埋葬許可証も兼ねていますので紛失しないように気をつけましょう。

親族や関係者への通達

同時進行で親族と関係者に死亡の事実を伝えていく必要がありますが、そのときには通夜と葬儀の日程が決まっていると通知が二度手間にならずにスムーズです。
まず喪主を決めて葬儀日程を確定させましょう。
喪主は基本的には配偶者ですが、高齢だったり不在だったりする場合は子供がそれを担います。
喪主はその後も続く法要を主催しますので、その事も考慮に入れて選ぶ必要があるでしょう。
喪主が決まったら、どんなスタイルの葬儀にするかを決定しますが、その際には故人の意思が最優先されます。
もし特定の宗教に所属していたのであれば、そのスタイルで葬儀を行うのが筋でしょう。
無宗教であれば、本家などに問い合わせて所属する宗派を確認して僧侶と連絡を取ります。
適当に近所のお寺に頼んでしまうと、違う宗派の戒名ということで菩提寺に葬れないというケースもありえますので注意しましょう。

葬儀業者との連絡

葬儀を進めるのに際して葬儀業者と連絡を取るのも喪主の役割です。
故人が相互扶助会などに加入していた場合は、その事務所に連絡を取って業者に来てもらいましょう。
もし加入していなければ個人で業者を選ぶ事が出来ます。
厚生労働省認定の葬儀ディレクターがいる業者だと、よりきめ細やかなサービスを提供してくれるので、選ぶ際の基準にしてみるのもおすすめです。

業者と葬儀規模、会場、日程、予算などを打ち合わせをした後は、基本的な葬儀の流れなどの説明を受けます。
この会合には信頼できる親族に同席を依頼しておくと心強いですね。
この際、見積もりを出してもらいますが、料金には何が含まれているのか、内訳などもきちんと確認しておきましょう。

納棺の流れ

業者が決まると納棺になります。
納棺の前に遺体を綺麗にする作業が行われますが、これは病院で行われる事もあります。
体を清め、白装束に着替えて僧侶がお経を上げ納棺となります。
こうした段階を知っておくだけで、いざと言うときに落ち着いて対処できるでしょう。

臨終から納棺まで